とあるCS患者のDATABASE

~化学物質過敏症と戦う人のための情報提供ブログ~

(2020.6.20)コロナ禍で見えた派遣社員の方々が置かれている環境

新型肺炎の流行で、在宅勤務や自宅待機が推奨され始めた頃。「派遣社員を雇えば正社員は自宅待機ができる」と発言した正社員がいたとして、派遣社員の方がSNSで発信した内容を取り上げた記事を読みました。

 

まあ、普通に考えて、この正社員の発言は最低です。そして、だいたいこの手の正社員は、「感染を避けたいから」というのが理由ではなく、「単に仕事を休みたい」のが理由であることが多い。憶測ですけど。

 

ただ、派遣社員の方も、今どうして自分がそういった状況に置かれているのか、この機会にあらためて考えてみるのが良いかもしれません。というのも、ブログ主は仕事の一部として派遣社員の方の採用・契約を担当しているのですが、今回のような事例となる原因が、派遣元の会社にあるケースに気づいたからです。

 

 

 

気づいた経緯とその内容を、以下へ順番に箇条書きします。

 

①会社で在宅勤務と自宅待機の検討を開始

②業務継続の観点から限りある在宅勤務用PCは社員が利用

③安全面を考慮し派遣社員には隔日での自宅待機を要請

④派遣元会社から自宅待機時の費用満額支払い要求あり

 

……。

 

正直、あきれました。。。いえ、満額支払いは別にいいんです。今回の自宅待機要請が、契約書に記載されている「派遣先会社側の都合による休務の場合、費用については全額を支払う」という主旨の条項に該当するかは疑問ですが、最初からそのつもりではありましたので。

 

ただ、今回の措置は、あくまで派遣社員の方の安全面を考慮してのものです。そして、その不足する労働力は、在宅勤務用PCを利用可能な社員が「隔日の出社+隔日の在宅勤務+長時間の残業」で賄うと伝えているわけですから、その辺りについて何らかコメントはないものかな、と。

 

いや、必ずしも配慮について、一言ほしいと言っているわけではないんですけどね。でも、何の前置きもなく「承知しました。なお、費用については全額をお支払いいただくようお願いします(原文ママ)」という返信はどうもねぇ。。

 

この返信を見てブログ主が思ったのは、「派遣元会社は社員の安全にあまり関心がないんだな」ということ。関心があれば、こちらから申し入れを行う以前に、自社から何らかの問い合わせを行うと思いますし。

 

結局のところ、記事に取り上げられていた出来事には、こういった背景があったのかもしれません。登場する社員の発言はとうてい認められるものではありませんが、派遣元会社が「別に働かせてもらって構わないんですけど」といった姿勢で臨めば、派遣先会社も「どのみちお金を払うなら通常勤務で」と判断しても不思議はないかと。

 

なので、今、取り上げられた記事と同じ状況にある派遣社員の方は、上に書いたようなことをそれとなく確認してみるのはいかがでしょうか。もしかすると、自分の置かれている立場だけでなく、これからなすべきことが見えてくるかもしれません。

 

f:id:roid7:20200606092929j:plain