私が化学物質過敏症になってもっとも苦しんだ3つの症状、それは「動悸」「目の痛み」「失神」でした。
この中に、ラスボス感漂う症状が一つ混じっていますね…。そう「失神」です。しかし、ぱっと見てあまり重篤な感じがしない「動悸」と「目の痛み」も、ラスボスに負けず劣らず自分にとっては苦痛でした。
以下、その内容を記しますので、(気をしっかりもって)ご一読のほどを。
◆動悸
実は、化学物質過敏症に罹患して一番恐怖を感じたのがこの症状です。心臓の拍動を強く自覚するこの症状、一時的に出る分にはやり過ごしてしまえば良いのですが、これが延々と続いて一向に収まる気配がない…。脈拍数も普段よりかなり多かったため、心臓が持ちこたえることができるか本当に心配でした。
そして、生活するうえで…というか生きていくうえで何より困ったのが、動悸が耳に響いて全然眠れなかったこと。これ、本当につらかったです。毎日ベッドに入って数時間、眠れない時間を悶々として過ごし、疲れ切ったところでようやく眠りにつく…。ストレス性のものと考えられ間接的な症状には当たりますが、ラスボス級の破壊力を有する恐ろしい症状でした。
◆目の痛み
この症状は、他ではあまり見聞きしたことがないので私だけの症状かもしれません。
空気中に化学物質を多く含む場所(具体的には会社)だけで起きた症状ではありますが、目が痛くて開けていられない状態になることがありました。まるで徹夜明けにうかつに目を擦って角膜を傷つけてしまったような状態がずっと続いている感じ…。
当然この症状が出ると全く仕事にはなりません。比較的空気の状態がマシなところに退避するか、涙液に近いタイプの目薬を頻繁に差して凌いでいました。
◆失神
えー、ラスボスの登場です。罹患しても死に至るわけではない、と言われている化学物質過敏症ですが、これが階段を下りている時や駅のホームの前の方に立っている時に起きたらどうなるか…考えただけでぞっとします。
ちなみに私が失神したのは過去に2回のみ。いずれも部屋の中にいる時で、一度は前かがみになってごみ袋の口を結んでいる時(生活感あふれてすみません)、一度は部屋の中を歩いている時突然に、でした。
症状は言うまでもなく、「急に目の前が暗くなって意識を失う」です。
このレベルに達すると、本当に身体を動かすのが困難になります。
私の場合は一人暮らしで誰のフォローも受けられなかったため、部屋の床を這いずるようにして何とか最低限の家事をこなしていましたが、今思えばよくもまあ会社を休むことなく乗り切れたものです。ただ、これ以上症状が悪化していたなら…おそらく今以上に人生が大きく変わっていただろう、そう思います。